御在所岳ふたたび [三重のやま]
「やまっていいな たのしいな」
タイトルのわりにあきらかに山の記事は少ない。
私は・・・
何か目に見えない大きな
チカラに試されている。
オマエはホントにやまを愛しているのか?と・・・・
決してこのブログを更新するためではないと
自分に言い聞かせながら
私は勤め先の若者二人を
まんまと登山に誘うことに成功した。
釣りに連れて行くと約束し、行く間際になって
急に「やっぱ山にするわ」と方針撤回したのだ。
その時の彼らの怒りとあきらめの表情が
今も私の脳裏から離れない。
早朝8時30分。
若人はじめての登山ということで
聖地「御在所岳・中道コース」をチョイスする。
もちろん帰りはロープウェイ。
今回、私一人では心許ないので
同志SUZUさんに来てもらった。
・・・・・。
見える。
私には見える。
キミたちの進むべき道が。
「山の神に選ばれた若者の道のり」
①初期段階
・途中で何度も「もう止めたい」と言い出す。
②モラトリアム段階
・登るのが辛すぎて全くしゃべらなくなる。
・飲み物がなくなり私に懇願するようになる。
(私はあらかじめ用意していおいた「いろはすミカン味」を
微笑みとともにこころよく差し出す)
※身も心も私に掌握され一種の洗脳待ち状態となる。
③覚醒段階
・雄大な景色にココロを奪われる。
・頂上に着いたときの達成感に浸る。
・意外と爽快感があったなどと口にする。
※この段階ではコチラからは何も言わずに
彼らの言葉に深くうなずくのみでよい。
④ホグロフス段階
・やっぱり登山の服装は必要ですねと言い出す。
・翌週、私の見立てで「全身ホグロフス」になる→完成。
W君「マジか~ あんなトコまでいくのか~」
T君「途中でロープウェイのりましょうよ~」
かつて六甲山にクロックスで
登りきったワカモノがいたが
まさかそのDNAがお前たちに
流れていようとは・・・・
Wクン、
気でも狂ったのか!?
私はバックは大事だぞといったが
まさかのビジネスバック・・・
デキる男は山頂でも商談しなければならないのか!?
まさかそのふくらみの中身は
A4ファイルなのかー?
しかもなんなのだ、
その妙に股下のふくらんだパンツ、
MCハマーか!?(知らない?)
えっ?サルエルパンツ?
時代のサイセンタン!?
登るのに邪魔ではないのか?
山とサルエルパンツ・・・ものすごい組み合わせだ。
ロープウェイ乗り場左側から道路沿いをのぼる。
皆はホントにこっちでいいんですかと
やたら私に聞くが入口までは結構歩くのだよ。
クルマでそこまで行っちゃうと帰りの
ロープウェイ降り場から
またここまで歩くことになっちゃうでしょ。
舗装された道を歩くこと30分。
中登山道入り口。
二人が口をそろえる。
「えーっ!?ここからスタート!?
今まで歩いたのは何だったんですかぁ!」
さあ始めよう。
T君、君にも問う。
そ、そのスマホくらいしか入りそうにない
ウエストバックにいったい何を入れたのだ?
夢か?ロマンか!?
(リュックっていったでしょ)
色気づいたワカモノのいやらしい下着。
anvil・・・!?
ヴィサージか!?ニューロマンティックの!?
違うようだ・・・
(ワケわからぬこといってスミマセン)
若者の叫び。
「ロープウェイがあるのになんで歩くんですか?わざわざ!」
「ああーっ 家でゲームしてたい!」
おばれ岩の登場だ。
素手で上まで登れると聞いて何度もトライする若人。
W君「ムリ、絶対ムリですわ~」
(ムリに決まってるではないか。ぐふふ、素人いじりは
最高に楽しいわ)
「もーっ、釣りの用意してたのにぃー!」
「あの石は誰がおいたんですか?」
ふふふ・・・
文句言うわりにはキャッキャッいって
はしゃいでるではないか。
コレっ 一人で勝手に行くでない!
(ヒヤヒヤするぞ)
なんだかんだでココまで登ったわけだ。
「なんで下りるんですか、損するわ~」
はあはあっ・・・
T君「なんか、オレ今すげーとこに来てますね・・・」
(私はただ深くうなずく・・・)
確かにスゴイ。
今はじめてのおやまがピークを迎える。
ここまで3時間。
まだ終わりじゃないよ。
もうひと踏ん張りなさい。
はい
ご苦労様でした。
おやま好きの皆さんなら今の彼らの充実感は
よくおわかりでしょう。
あれっ?みんな死んでる!(す、SUZUさんまで・・・)
さあ帰ろう。
リフト(300円)を利用したが
W君は何かブツブツ言い出した。
(足がつかない?とか言ってる・・・)
アベノミクスに標高は関係ない。
ロープウェイは1240円に値上げ。
Wクン、
まさか高所乗り物恐怖症だなんて・・・
W君「これはムリですわ~
ロープ切れたらどうするんですか!?
受身取れないじゃないですか。
誰がこんなの作ったんだよ~
どうせ整備とかしてないんだろ~」
シートをわし掴みして硬直している。
(申し訳ないが大笑いさせてもらったよ)
これで初めての登山終了。
なかなかいいもんだろ?
W君「やっぱり登山の服装がいりますね~」
私は微笑みながら深くうなずくのであった。
御在所登山道のご案内
http://www.gozaisho.co.jp/tozan/tozan_course.htm