熊野古道をゆく [三重のやま]
それは雨のぐずつく9月のこと。
三重県紀北町
道の駅「海山(みやま)」
名古屋を出発して2時間半ほどでしょうか
ザ・熊野古道
この道のどこかに宇宙の創造主との邂逅に
至る参詣道(さんもうどう)があると書いてあります。
エリアMAGOSE
通称馬越峠。
「おっ、雨がぱらついてきましたよ」
マスターYが傘を差した時に気づくべきでした。
山登りに傘を差す!?・・・
傘を差して登山するんですか?
SUZUさん
「残念です。何も見えませんね」
マスターT
「ここは茶屋の跡ですよ」
マスターY
「雨ですからね、仕様がありません。」
SUZUさん
「予定していた天狗倉山(てんぐらさん522m)も
あきらめましょう」
マスターT
「そうしましょう」
そそくさそそくさ・・・
予定していた近隣のおやまも諦めて
わずか2時間ほどで下山してしまったのです。
おかしい。
おかしいでしよ。
バスにて道の駅に戻る私達・・
みなさん
山への情熱はどうなったのですか?
熱い想いがあったのではないのですか?
SUZUさん
「360円ですよ。小銭を用意してください」
なんですかここは?
鬼ヶ城?
いけません。
これはもう登山とは呼べないのではありませんか?
山ガールと友達になるという壮大な計画は
どうなったのですか?
私が妙齢のガールに道を尋ねたのを最後に
あれから6年!6年ですよ。
6年もの間、いまだに誰もガールに
話しかけられないですよね!?
だからもう夢をあきらめて
真剣に山登りをしようと決めましたよね!
より遠くへ、より高く!
ねぇ!
SUZUさん、なんか言ってください!
あぐっ!!※何かの鈍器で後ろから殴られる。
ボボボボボ・・・・
荒い振動で私は目を覚ましました。
船?船に乗っているのか?
なんだあの建物は!?
ホテル浦島?
観光ホテル?
ここに泊まるのですか!?
なんじゃこの部屋は!
山小屋はどうなったのですか!?
マスターY
「まぁまぁ、そんな固いこといわないで
とりあえず乾杯しましょうよ!」
ごくごくごく・・・
SUZUさん
「うまいですね~」
※このヒトは飲んでいない。
うわぁ
すごい温泉ですな!
これが噂に聞くバイキングというヤツですか。
渋面だった私も
恥ずかしながら欲望のままに
幾度もお代わりをしてしまいました。
デザートを食べて終わりと見せかけて
またご飯を盛る。その繰り返し
無限ループ。
夜の喧騒は続きます。
ああ確かに楽しい。
おなかもはちきれそう。
ういっ・・・酔っぱらったわ
寝る。
起きる。
朝のバイキング。
アホほど食してしまった前夜の反省から
導きだしたベストチョイス
①皿にご飯を平らに(200グラム)
②スクランブルエッグを載せ
③ソーセージを添えて
④カレーをどばーっと!!
SUZUさん
「あー!なるほど!朝の定番エッグとソーセージを
活用してモーニングカレーにする、その意外性~!
その手があったかぁ!参りました。」
えっ、ウフフ、そう?いい?そうなの~?
マネしてもいいよ~ニコニコ
翌朝は
大門坂から
夫婦杉を抜けまして
ほう、これはキレイなお嬢さん
写真をとらせてくださいな。
パシャパシャ!
うーん!いい!実にいい!
今度はちょっと遠くの方を見る感じで
アゴをもうちょっと横に、そうそう!
パシャパシャ!
女の子
「顔はとらないって言いませんでした?」
私
「うん、首から下しか撮ってないよ」
「もーっ!やめてくださいよ~キャッキャッ!」
「うひょ、うひょひょひょ」
「キャッキャッ!」
「うひょひょひょ!」
(あれっ?しゃべってるな?普通に・・)
那智山。
これもおやまということですか?
ものすごい滝でございますな。
満足気に帰路につくお仲間達。
私はどうなのか
この心の有り様は。
傍らの売店のポスターのみぞ知る。